植物は、太陽と水と炭酸ガスから炭酸同化作用で栄養素をつくりますが、その作用に必要とする以上の多量の水を根から汲み上げて葉から蒸散します。
暑いときに人間が汗をかいて体を冷やすのと同じで、葉から水蒸気を蒸発させて自分自身の温度を下げているのです。
わが家の庭木が鉄砲虫にやられたとき、庭師さんに木の健康状態をみてもらったら、幹を握って調べて「この木は大丈夫だ」といいます。
何をしているか聞いてみると「元気な木は幹が冷たい」のだそうです。
たしかに、虫に揚水管を切られた木がなま暖かいのとくらべると、素人でもはっきりわかるほどの温度差で、木が大変な勢いで水を揚げているのがわかります。
その水の大半が葉から蒸発して冷却効果を発揮しているわけです。
せっかく植える緑ですから、こうした効果を考慮に入れるといいでしょう。
ので、のびすぎないように手入れは必須です。
モルタル塗りなどの場合は壁を傷めるので、壁から300mほど離してネットを張り、それに這わせる必要があります。
蔦の葉におおわれて陰になっている外壁は、むき出しで直射日光を受けているときとくらべると17℃も温度が低いといわれますが、十分に断熱した壁では室内にその効果はほとんどありません。
同じ工夫が、ときどき田舎の農家などでみられ、家の東や西面に竹で庇まで届く格子を組み、朝顔やへちまを植えて日射をとめることが行われます。
これらは、東西の窓に対する日よけとしてはきわめて有効です。
屋根緑化は、環境共生住宅なるものの代表選手のようなものですが、これも断熱材と混同して、家が涼しくなると思うのは誤りです。
壁の葉陰効果も同じですが、ノルウェーのログハウスに関して記述したように、屋根でも天井でも、しっかり断熱すればするほど影響は少なくなるわけで、屋根緑化で家が涼しくなるとすれば、それは断熱が悪いことの証明のよう岡山市山崎を通りかかると、屋根に草の生えている美しい家に気がつきます。
郵便受けの屋根まで緑化して遊び心をみせているこの家は、当地の「木なりの家」の設計建築によるハイブリッドソーラーハウスです。
「屋根の断熱はしっかりしてあるから、屋根緑化に冷涼効果は期待していない。
社会に対する意思表示としてやっている」といいきるところが、設計なものなのです。
トンネルで冷房の試みは失敗。
賃貸の失敗しない選び方を紹介します。高評価の賃貸が勢ぞろいです。



